特許取得のヒトフェロモン
フェロモンとは
フェロモンとは、汗腺などを通して体の外に放出され、「仲間を集める」、「身の危険を知らせる」、「道を教える」、「異性をひきつける」など自分と同じ種に対して情報を伝えるための物質で、昆虫から魚類・哺乳類などの動物まで広く存在しているものです。
長年の間、これらのフェロモンは言語など情報を伝えるための手段を持たない生物が持っているもので、ヒトにはフェロモンはなく、感知する器官も存在しないと考えられていました。
しかし、 1987年頃にデービッド・バーライナー博士によって、ヒトにもフェロモンがあり、またそれを感知する器官があることも発見されました。
ヒトフェロモンの発見
当時ユタ大学に勤務していた博士は、手足を骨折したスキーヤーのギプスからはがれた皮膚細胞を採取し、「ヒトの皮膚にどんな物質が含まれているのか」について研究しているうちに、研究室の様子がいつもと変わってきたことに気付きます。
皮膚細胞からの抽出物が入ったびんを開けておくと、お世辞にも陽気とは言えない研究室の同僚たちの間で頻繁に笑いが起こり、友好的なムードが訪れます。さらに、いつも事務的でほとんど話さない女性が「お昼にトランプをやらない?」とみんなを誘ったことで、ますます博士の疑問は増しました。
その後、びんのふたを閉じると研究員たちの行動はこれまでどおりに戻り、不機嫌でよそよそしくなりました。
これをきっかけにヒトフェロモンの研究が進められ、当時科学者の間では退化した不要の器官であると思われていた鼻の先端の小さなくぼみ「鋤鼻(ジョビ)器官」が、フェロモンを感知し、脳の視床下部が反応することで、人間の行動に影響を与えることを発見しました。
世界で唯一、特許を取得
ヒトフェロモンの存在を発見したデービッド・バーライナー博士は、その後ヒトフェロモンのメカニズムを研究し、人工的にヒトフェロモンを作り出すことに成功。そのヒトフェロモンは、1991年、学術誌においてヒトに対して作用することが正式に研究発表され、1992年にはアメリカで、2000年には日本で特許を取得しています。
また、2001年8月には、ワシントンポスト誌上で改めて、ヒトフェロモンとそれを感知する 鋤鼻(ジョビ) 器官の存在が世界中に発表されたことで、博士によって開発されたヒトフェロモンは 世界的に注目を集めています。
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